各種Linuxディストリビューション解説


このページではUNIXやLINUXの
各種ディストリビューションについてコメントしたいと思います。
結構類似しているようで、実はかなり違いがあります。
またDistrowatch批評の和訳も一部導入しております。
これから利用しようと思っている方々の参考になれば良いなと思います。
一部情報が古くなっておりますが、少しづつ更新していきます。
なお難易度、お勧め度はKapperの主観に基づいております。
一般的な評価とはやや異なりますので注意が必要です。

個別ディストリビューションの詳細な情報については
下記リンク集記載のDistroWatchやWikipediaに記載がありますので、
其方も是非参考ください。

  • REDHAT系
  • DEBIAN系
  • SlackWare系
  • Gentoo Linux系
  • 1CDブート系
  • 1FDブート系
  • ディストリビューションリンク集



  • RedHat系

    ●RedHat Linux、Fedora (Core)

    良くも悪くも業界最大手。
    GUIインストーラ、RPMによるパッケージ管理システム等を確立して、
    視覚的に使いやすいシステムを構築、以後の初心者の参入を容易にした。
    基本的に企業相手の商業利用をメインにしており、
    サーバ用途では強力であり、各種ツールは最新の物を採用している。
    全世界で高いシェアを誇り、ユーザーが多く情報の入手が容易である。
    GNOME系の最大手であることでも有名である。

    各種主要ソフトウェアのアップデート時に
    OSのバージョンアップする事が多い為、
    最新のソフトウェアを活用出来る事が多い。
    また、各種ソフトウェアはRPM形式で最大手としての
    RedHatでの安定動作を目的として開発するので、
    更新が早く、アップデートが非常に容易である。
    反面として、FedoraCore分離前は個々の完成度が低くなる事もたびたびあり、
    突貫作業的な面で、細かな不都合が多数存在する事もあった。

    基本的に海外がメインであるためか、
    日本語機能に不都合が存在する事が過去にあった。
    (現在は解消済み)
    最大手であるがゆえの利点と欠点を兼ね備えている。

    RedHatは無料のサポートを打ち切り、独自のOSSのFedoraCoreを立ち上げた。
    FedoraCoreは最新Verを中心構成とし年2~3回でリリース、サポートも数カ月で打ち切る。
    数カ月ではバグフィックスもセキュリティーも不安定。
    事実上保守を行わない方針に転換した。
    最近は開発に重心を置いており最新のソフトも気にせず導入している。
    RedHatは有料化しFedoraの成果を取り込みつつ
    アップデート、有料サポートに注力する。
    サポート期間が非常に長く、対応力がずば抜けています。独占状態。
    試してみたい人はCentOSと言ったREHLクローンが幾つか存在するので
    そちらの方を試してみるのが確実です。
    FedoraCoreはLinuxをカスタマイズして楽しむユーザーに、
    Redhatは企業向けサーバを中心とした安定性重視のユーザーに向いている。

    Distrowatch批評

    長所:非常に革新的で傑出しているセキュリティ機能を持ち
    膨大なパッケージのサポート、Free Software哲学への厳しい固守
    短所:Fedoraの開発プライオリティは、デスクトップのユーザビリティより
    むしろ企業向けの特徴に傾く傾向があります。

    パッケージ:YUM管理によるRPM
    フリー版:あり
    互換OS: FedoraCore互換
     BLAG Linux And GNU (desktop, free software), Berry Linux (live CD),
     Yellow Dog Linux (Apple's PowerPC-based systems) 
     RedHat互換
     CentOS, Scientific Linux, StartCom Enterprise Linux

    総評
    難易度  ★★
    お勧め度 ★★★★★

    ●OpenSuse Linuxについて

    SuseLinuxは1992年にSlakwareLinuxとのセット販売から始まり、
    1996年のVer4.2に独自のディストリビューションへと変化し、
    RPMを取り込みYaSTの開発によって高い支持を得られる様になりました。
    SuSELinuxは2003年Novelに買収されましたが、
    YaSTのGNU化とOpenSUSEプロジェクト発足により
    Fedora同様完全にフリーのプロジェクトになりました。

    SuSEの長所はKDEを主体とした(最近はGNOMEも採用)強力なGUIの
    デスクトップ環境、高い安定性、豊富なドキュメント、有料ソフトを
    多数採用した強力な市販バージョンが魅力です。
    MandrivaやFedora程無理しない設計で安定性と完成度を誇るのが最大の特徴です。
    GUIの設定や環境構成はUbuntuを上回り、高い評価を受けております。
    また市販パッケージが強いのも特徴で、国内ではTurboの影に隠れがちですが、
    国内外の多数の国で市販化され、ヨーロッパでは特に高い支持を受けています。
    RPM系列ではFedoraを凌ぐ最大勢力となっております。

    最新環境が故に重厚なGUI環境を誇り、かなりのスペックを要求されます。
    各種環境やハードへの対応Kernel、パッケージを多数揃えており、
    高い自動認識、対応能力を備えております。
    新規ハードにも強いと言えるかもしれません。
    KDEの更新対応は最速を誇りますが安定性を後回しにする傾向があり、
    KDEのリリース後は特に危険。リリース直後は様子を見た方が良いかもしれません。

    Distrowatch批評

    長所:包括的で直感的な構成ツール及びソフトウェアパッケージの大きい倉庫、
    素晴らしいウェブサイトインフラストラクチャ、および印刷されたドキュメンテーション

    短所:2006年11月のマイクロソフトとのノベルの特許取引は
    外観上リナックスの上のマイクロソフトの知的所有権クレームを合法化しました。
    デスクトップセットアップとグラフィカルなユーティリティは
    便利な反面重厚で非常にリソースを食って重い欠点を持ち、
    「太り過ぎていて遅い現象」が時々現れます。

    パッケージ:YaST管理によるRPM
    フリー版:あり
    互換OS: なし

    難易度  ★
    お勧め度 ★★★★★

    ●Mandriva Linuxについて

    1998年フランスで設立された強力なディストリビューション。
    Linuxをより易しく使いやすくという目標を掲げ、飛躍的に急成長を遂げました。
    独自の高度なTool群や親切なMLによるサポート、驚異的な開発速度、
    比較的安定な動作環境が功を奏して多数のユーザーを確保、
    現在では全世界リテール売上No1を誇り、RedHatを凌ぐ勢力を持つようになりました。
    高度なデスクトップ環境は高い評価を受け、現在世界中に多数の個人ユーザーを持つ様になりました。
    現在ではConnectivaと合併しMandrivaに改名しました。
    Ubuntu、Fedora、OpenSUSEと並ぶ最有力ディストリビューションです。

    KDE、Gnomeの両方を広範囲にサポートし多種なパッケージが配布され、
    多数の最新のバージョンを導入することができる事が長所。
    また、各種drakeツールにより設定が非常に簡単になり、
    GUIで初心者でも簡単に管理が可能になりました。
    現在では様々な項目、機能までフルGUI化されており、
    OpenSUSEですら上回るLinuxで最高のGUI環境を提供しております。
    デスクトップの運用面において他の追随を全く許しません。

    代理店のLaser5が余り本腰を入れなかった為か、
    国内ではあまり振るわず日本人ユーザーを獲得する事ができませんでした。
    また日本人のコミュニティが大手では唯一存在しない事に加えまして、
    日本語関連のドキュメントや資料がまだ少なく、英語の文献が中心となるのが欠点です。
    その為以前は日本語環境が不十分であり、導入する際の最大のネックになっていた。
    しかし、最近ではAnthy、CannaやTrueTypeフォントの導入によって改善されました。
    一時期PCLinuxOSに分離した事を境に停滞しておりましたが現在は勢いを取り戻しております。
    デスクトップでは主にKDEを主体とし、新進性、安定性、完成度には高く評価されております。
    またリリース期間が短い事から練りが甘く、バグが残る事もありますのが課題です。

    Distrowatch批評

    長所:初心者にユーザーフレンドリーで、優れた商用版を持つ。
    秀逸なGUI設定ツールを持ち、何十もの優れた言語サポートを持つ。
    インストール可能なライブCDを持つのも長所。

    短所:他の主要ディストリビューションと比べ包括的なマーケッティング戦略に欠け、
    出版社間のMandriva教本が無く、"マインドシェア"に欠ける所があります。

    パッケージ:RPMによるURPMIとRPMDrakeを用いた管理
    フリー版:あり。有償版は長期サポートのオプションがあります。
    互換OS:PCLinuxOS

    総評
    難易度  ★★
    お勧め度 ★★★★★

    ●PCLinuxOSについて

    PCLinuxOSは2003年、当時Mandrivaの開発者であったBill Reynoldsにより
    創設されMandrivaから派生したディストリです。
    分離した後もDrakeTool郡を擁しMandrivaの影響を色濃く残しております。
    Mandriva直伝の優れた最新GUIを使えるのが長所です。
    またパッケージマネージャーに評判の良いapt-getやSynaptic他の
    他のディストリで開発、採用されているToolを導入しており、
    出来の悪いコピー品の独自開発と言ったイデオロギー思想から開放され、
    最善環境を構築し提供している設計には好感が持てます。
    Mandrivaと違うのが安定性を重視しており、開発版にはあまり手を出しません。
    極めて秀逸なGUIと安定環境の両方を備えた優れたディストリビューションです。
    UbuntuのRPM版+GUIという形が分かりやすいかと思います。

    また軽量、小型をイメージしており常に1CDで配布し、
    昔のVINEのイメージに近く同じ思想のUbuntuにも
    決して引けを取る事はありません。
    Mandriva直伝の独自GUIのTool郡は秀逸の物があり、他を全く寄せ付けません。
    使う分には問題なく軽量高速で安定しており品質も良いです。
    最新最強をめざすMandrivaLinuxとはベクトルが異なると言えるかもしれません。
    勿論Emobileも使えますし、各種ハードも十分に発揮します。

    しかし本家は英語中心の環境であり、標準で日本語版は配布されておりません。
    日本語化スクリプトを実行するだけですが別途日本語化が必要になります。
    国際化では遅れを取っているのかもしれません。
    また全てに手が入っている訳では無く、RAWHIDEやCookerと言った
    開発テスト用補完措置が無いためにWineとかの単一アプリもVerが古く十分にテストされておりません。
    最新を求めるユーザー層を取り込むには課題のある傾向にあります。
    少ないマンパワーでよくここまで作りこんでいるなというイメージはありますが、
    今後を考えるとVineやPlamoの様に埋没しないかなという不安もあります。
    開発リーダーが一人なので限界があるのかもしれません。
    Mandriva、OpenSuse、Ubuntuといったメインストリームから
    開発、環境が徐々に遅れをとりはじめているのは気がかりです。

    Distrowatch批評

    長所:グラフィックドライバー、ブラウザプラグインやメディアコーデックの独自サポート、
    高速起動時間、ソフトウェアアップデート機能
    短所:64bitサポート、非英語版、明確なリリース計画が無い事
    パッケージ:APT+RPM
    フリー版: あり。MiniMe, Junior and BigDaddy editions for 32-bit (i586) processor architectures
    互換OS:Mandriva Linux, SAM Linux Desktop, Granular Linux

    総評
    難易度  ★★
    お勧め度 ★★★★★

    ●Turbo Linuxについて

    アジアでデスクトップ向け最大手であり老舗でもあるディストリビューション。
    リリース当初はRedHat互換と日本語化を当初から提唱し、独自のツールによって広い支持を得た。
    製品版には多数の商用ソフト、フォントを搭載し、
    ソフト不足と思われがちなLINUXの普及に大きく貢献した。
    現在は他のディストリビューションとの差別化が困難になり、
    GUI等クライアントにターゲットを絞った利便性が特徴である。

    過去に他とは全く互換性の無いツールを採用して、
    俗に言われる「囲い込み」を行なった事と、
    買わせる事を目的としていた為、基本的にアップデートが遅い事が多い。
    その為、サーバ用途にはやや苦しい印象を与えてしまった。
    上記より自分で手を加えれない人は、新規インストール以外に更新するのに手間が掛かる。
    その為、他のユーザーから大顰蹙を買う事になった。
    とは言え、WINを意識した斬新なGUIと豊富な市販ソフトや利便性は
    デスクトップ用として「購入」してLinuxを使う人には
    昔は良くも悪くも最適なディストリビューションであると言えました。
    最近では更新、販売が途絶え、あまり元気が無いのが気になります。

    総評
    難易度  ★★
    お勧め度 ★★

    ●Vine Linuxについて

    GUIによるインストーラ、RPMによるパッケージシステムを確立したRedHatの
    日本語化を目的として誕生したディストリビューションがVine Linuxである。
    当時英語中心だったLinuxの中でアプリケーション、マニュアル、フォント等の
    高度な日本語化により数多くの新規ユーザを獲得した。
    基本的に地味な構成だが、完成度はきわめて高く、初心者向けでもある。
    現在国内では本家RedHatを凌ぎ、最大手のディストリビューションにまで成長した。

    2.1.5以降にDebianで有名である高度なパッケージ管理ソフトAPTを採用。
    これにより常に最新のパッケージを自動で管理できるようになり、
    安全面での信頼性も飛躍的に向上した。

    近年ではDebianから派生した多数のTool郡を取り込んでおり、
    apt、Synaptic、Gnome、upstatとほぼUbuntuと同一の構成を取りつつあります。そっくりです。
    Vineの違いとしてはライセンス的に厳しいパッケージはソースファイルをダウンロード
    自動コンパイルする方法をself-buildパッケージ化して対応しております。
    つまりGNUに拘るDebian系と異なりライセンスの如何に関わらず自動インストールが可能です。
    またDebianでサポートを放棄されたパッケージも残っておりまして、
    日本語関連のパッケージサポートも残されているのが英語圏の外来種とは異なる所です。
    純日本人コミュニティーであるので日本人の意見が反映されやすいです。
    5.2以降はサポート期間を”次のメジャーバージョンがリリースされてから1年経過したとき”と
    変更されており、約3年前後と比較的長い部類になります。
    Debianと同じく老朽化が早いですが、長い期間の視点で使う方にもお勧めです。

    日本語化を目的としてRedHatに追随したディストリビューションなので、
    基本的にアップグレードは遅れたり、全体的に古くなる傾向にあります。
    しかし、反面全体的に練られている為安定性はかなり高いと言えます。
    残念ながら現在は人気をUbuntuに取られてしまいました。
    常にCD1枚に収まる構成で、パッケージを厳選しているのが特徴。
    その為、色々なソフトを多目的に使うにはやや不便であります。
    HPのドキュメントも日本人好みの表記になっており分かりやすいです。
    MLの対応はかなり親切でありますが、それに乗っかっているだけのユーザーもかなり多いです。
    一時期に比べ衰退した今でありましても、Vineの最大の財産はやはりユーザーである事は否めません。
    初心者にお勧めなディストリビューションであった経緯もありまして
    興味のある方は是非試して見て下さい。

    総評
    難易度  ★
    お勧め度 ★★★

    ●Kondara MNU Linuxについて

    国際化と先進性を中心とした強力な新興勢力。
    高い日本語表示能力と常に最先端を導入する人柱精神が
    現行のLinuxに満足できない物好きな人達の支持を獲得している。
    その為パッチの更新も早く、常に最新の環境を提供している。
    有名な壁紙同様、非常に個性的なディストリビューションである。

    「作る人が使う人」を地で行くディストリビューションであり、
    先進性を謳う割にはユーザーに強いさせる所があり
    古くからのユーザー以外は戸惑う所もある。
    また開発の手抜きにより放置されるTOOLも少なくない。
    他のディストリビューションの模倣もかなり多いが
    DebianやMandrake等の長所をよく研究している面は評価できる。
    オープンソースを掲げ独立したプロジェクトのはずが、
    実際はデジタルファクトリ社のほぼ完全なる支配下にあり、
    開発もICQや専用MLが主で外部に対しほぼ非公開となっている。
    その為、情報公開がなされず結果としてユーザーを無視した行為も少なくない。
    当初よりトラブルが絶えず、開発者が続々と辞めていく様は
    外部から見ていても気味の悪い印象が拭えない。
    上記の理由からか、最近はユーザー、開発者が激減して急速に衰退している。
    当初はDebianを目の仇としていたが最近はMandrakeに注視している。
    筆者も利用していた事もある為、
    気になるディストリビューションの一つでもある。
    大丈夫か?Kondara。

    と思っていたら、親会社が倒産した為にプロジェクト自体を解散してしまった。
    現在は有志によってMomonga Linuxに引き継がれている。
    Kondaraの人柱精神は他に受け継がれていくと思う。


    難易度  ★★★★
    お勧め度 ★★★★

    ●Momonga Linuxについて

    TOP

    DEBIAN系

    ●Debian GNU Linuxについて
    リチャード、ストールマンが提唱したGNUの精神を受け継ぎ、
    100%フリーな環境で構成したディストリビューション。
    GPLライセンスで固め上げた構成で高い安定性と幅広い移植性を持っております。
    また、敢えて旧式のバージョンを安定版として維持する事によって
    Linuxで最も高い安定した環境を提供しているのが特徴です。
    そのGNUなライセンスの元で強力なソフト開発力、ユーザー層を持ち
    Ubuntu、Knoppixを含め120以上の多数の派生型を生み出しました。
    また各種MPUに対応しており、ARM、MipsやAlphaまで移植性に優れ
    様々な環境に対応している数少ないディストリであります。
    またパッケージツールにネットワーク管理を主体とした
    APTの開発を先駆けて行い、Linuxのセキュリティー管理能力の向上に
    革命的な影響をもたらした功績はまちがいありません。
    RedHatとは違うベクトルながら常にLinuxに多大な影響を与え続けている
    最有力のディストリの一つであります。

    多数の長所を持つ反面、欠点は非常に保守的であり、
    当時はインストーラーやToolにGUI環境を取り込まず
    昔ながらのCUI環境を長年保持しておりました過去があります。
    また安定版リリースが非常に長いのも特徴で、
    テスト版、開発版と安定版リリースに数年の隔たりがあり、
    練られている反面、非常に古い構成になっております。
    その為、手軽さを求める初心者や最新型を求める
    ユーザーの要望を取り込めていない点も残っております。
    その結果Debianを再構成した多数のフォロアーを生む事になりました。
    これらのフォロアーはDebianの膨大な開発力に支えられており、
    Debianの欠点を埋めるべく様々な形で使用され続けております。
    Debianその物をディストリとして使用する機会は減っているかもしれませんが、
    派生型もパッケージが結論Debianと同一であり、APTで更新すればユーザーの気がつかない内に
    中身はDebianに回帰し、最終的にはDebianを使っている事になります。

    また全てのパッケージに対してメンテナーがいるのが特徴で、
    フォローし続けられる力があるのもDebianの強みです。
    Debianの屋台骨が無ければUbuntuも対応が難しいでしょう。
    ただしUbuntu同様に全世界的コミュニティーである為、英語圏の力が強く
    Rubyのメンテナ離脱事件に代表される様に言語的な課題が大きく
    マイノリティグループの意見が通りにくい所もあります。
    多数のパッケージ、言語、アーキテクチャと巨大化しすぎたコミュニティーとサポートは
    Debianの今後の課題と言えるかもしれません。

    非常にユーザーサイドで民主的でありながら
    GNUによる共産主義的な思想を持つディストリでもあります。
    MSやREDHATを始め企業的なソフトウェアに批判的な姿勢をとり続けております。
    その為、企業的サポートや市販ソフト取り込みに否定的なのも欠点です。

    Distrowatch批評

    長所:非常に安定性が高く、バグ等の品質管理に優れ、20000以上のパッケージを持ち、
    他の全てのLinuxディストリビューションより多くのMPUをサポートしている。
    短所:保守的である事。例えば多くのプロセッサアーキテクチャのサポートのために
    最新の技術は大抵反映されず、1つのバージョンのリリースサイクルが1~3年毎と遅い。
    開発者用メーリングリストとブログについての議論は時には、無教育である場合があります。
    パッケージ:APT+DEB
    フリー版:あり
    互換OS:MEPIS Linux, Ubuntu, sidux. Damn Small Linux (for old computers),
    KNOPPIX (live CD), Dreamlinux (desktop), Elive (desktop with Enlightenment),
    Xandros (commercial), 64 Studio (multimedia)

    総評
    難易度  ★★★
    お勧め度 ★★★★

    ●Ubuntu Linuxについて

    Debianから派生した新規のディストリビューション。
    Debianの開発版"Sid"をベースにしており、
    約6ヶ月、年2回のリリースといった開発サイクルが極めて速く、
    ユーザーフレンドリーでGNOMEベースの使いやすい環境を提供している。
    またoccasional Long Term Support (LTS)と呼ばれるサポート体制により
    3~5年の長期セキュリティ体制を整えております。
    またデスクトップテーマもWindowsユーザーに馴染み易くなっており、
    3DデスクトップやライブCD等の様々な環境が整備されております。

    軽さ、新しさ、使いやすさのバランスが極めてよく、
    昔のVINEを想定しつつも遥かに上回る環境を提供しています。
    またDebianと異なりGNOMEをベースとしたGUI環境も練りこまれており、
    手軽さ、使いやすさ、そこそこの安定性から初心者からベテランに至るまでお勧めできます。
    環境に応じた派生版も多数あり、ユーザーの好みに応じた対応もなされております。
    現在の最人気のディストリビューションです。

    パッケージ公開が基本的に一昔なのが中心で、結構古いです。
    最新環境を提供できる環境をあえて整えておりません。
    クリティカルなセキュリティーアップデート以外の更新が少なく、
    意外と大きな不具合が後まで残り放置される傾向にあります。
    後、新規技術を採用しやすい傾向にあり安定性の面で実はサーバ運用に向いておりません。
    他にもMandrivaやOpenSuSeと言ったRPM系列に比べ、
    明らかにGUI環境が立ち遅れておりまして、
    環境設定やTool郡に優しくない点も実は残っております。
    初心者に優しい省力化と名の付く機能削減により、
    カスタマイズに非常に手間が掛かる上、CUIでの設定を強要されます。
    また最大公約数的な平均点志向の最たる物でありまして、
    個別の環境対応、最適化は後回しにされます。
    結果としてソフトウェアのパフォーマンスは他と比べかなり低いです。
    パフォーマンスや独自性を求める方は、別のディストリを検討するのも良いかもしれません。

    またDebian同様、メンテナが英語圏にほぼ限定されるのが悩み所であり、
    独自LaunchePadにて本家への英語報告されない限りは反映されにくいです。
    つまり日本語掲示板への報告や日本語バグ報告はかなりが黙殺されております。
    言語マイノリティーには厳しい所から日本人コミュニティーの中では
    翻訳ボランティアを強く求められている所が悲しい限りです。

    とは言え、最人気であるが故にコミュニティの活発さは群を抜いており、
    サポートや問題解決力が優れているのが最大の長所です。
    困った際には日本語で相談できる上、多数の日本語文献が揃ってます。
    初心者に最適で、一度は使ってみる事をお勧めします。

    Distrowatch批評

    長所:決まったリリースサイクルとサポートの期間を持ち、
    初心者に優しく、独自の整備およびユーザーから寄付された膨大なドキュメントを持つ
    短所:幾つかの独自ソフト(Launchpad, Rosetta等)はDebianとの互換性を保持していない。
    パッケージ:APT+DEB
    フリー版:あり
    互換OS:Linux Mint (desktop), gOS (desktop with Google applications),
    OpenGEU (desktop with Enlightenemnt), Ultimate Edition (desktop),
    CrunchBang Linux (desktop with Openbox), gNewSense (free software)


    総評
    難易度  ★
    お勧め度 ★★★★★

    ●MEPIS Linuxについて

    ●Linux Mintについて

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    SlackWare系

    ●SlackWare Linuxについて

    総評
    難易度  ★★★★★
    お勧め度 ★★

    Distrowatch批評

    長所:高度に安定し、バグフリーな環境で、原始的なUNIX環境に強く固持している。
    短所:すべての設定がテキストファイルで、ハードの自動検出が限られている。
    パッケージ:TGZ
    フリー版:あり

    ●Plamo Linuxについて

    こじまみつひろ氏が作成しているSlackwareから派生したディストリビューション。
    Vineと同様に当時主流であったSlackwareの日本語化を目的として、
    現在にまで改良が続けられている国内最古のディストリビューション。
    シンプルさを追求し、構成も1CDタイプで小さく纏められている。
    CUIでの使用を主な目的とし、全体的に軽く比較的古い機種でも使用可能。
    Linuxを学びたい人に最適であり、自分で構成する楽しさを味わえる。
    PC98シリーズに唯一正式に対応していたディストリビューションでもあり、
    今でも根強い支持のある所が特徴。


    総評
    難易度  ★★★★★
    お勧め度 ★★

    ●DELI Linuxについて

    SlackWareをベースにして486 Linuxを標榜した新規ディストリビューション。
    全てのパッケージが486、Pentiumを想定して選別、コンパイルされており、
    軽量さにおいては唯一無二の存在である事は確か。
    また、KernelやOSのコンポーネントが昔ながらの
    キャラクタベースGUIで必要な部分だけを簡易に選別できるので、
    自分好みの設定が自在に作る事が出来るのが長所です。

    設定が細かいのとCUIツールは初心者には不向きで敷居が高いのも事実。
    また軽量化の為ハードウェア認識能力が低く、ネット設定を含め、
    各自で全て設定しなくてはならないのが欠点。
    とは言えこの超軽量設計は何者にも変えがたく、使う人を選ぶ、
    選ぶ人の為に使えるディストリである事に変わりはありません。
    導入成功例がHPやWikiに乗せてありますので、
    興味を持たれた方は一度ご参考にどうぞ。


    総評
    難易度  ★★★★★
    お勧め度 ★

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    Gentoo Linux系

    ●Gentoo Linuxについて

    総評
    難易度  ★★★★★
    お勧め度 ★★★

    Distrowatch批評

    長所:ソフトウェアパッケージを、高度なアップデート、
    十分にテストされ、アプリをapt-getで簡単にインストール出来る。
    短所:使いにくいインストーラー、安定版が非常に古い。
    パッケージ:SRC
    フリー版:あり


    ●Sabayon Linuxについて

    BSD系

    ●FreeBSDについて

    総評
    難易度  ★★★★★
    お勧め度 ★★★



    Pros: Fast and very stable; has excellent documentation, availability of "ports" for compiling software applications locally
    Cons: Tends to be behind Linux when it comes to support for newer hardware, limited availability of commercial applications
    Software package management: TGZ, TBZ
    Free download: Yes

    TOP

    1CDブート系

    ●Knoppix Linuxについて

    ドイツのKnopper氏がDebianをベースに作り上げた1CD、1DVDLinux。
    国内では産総研が日本語化を行い配布している。
    1CDの手軽さ、最新のパッケージを導入している新進性に加え、
    他のディストリを上回る高い日本語能力に安定したデスクトップ環境を提供している事が特徴。
    デバイス認識能力が極めて高くクライアント、リカバリ、人柱等多目的な利用が可能である。
    初期から高い評価を受け、今では主要ディストリビューションの一つとなっている。

    1CDのディストリビューションは以前から存在したが、
    国内向けに作られた物は数少なく有料であった為、
    フリーで日本語能力、完成度に優れた物は存在しなかった。
    Knoppix登場以後、以前に存在していた有料ディストリを完全に駆逐してしまったのみならず、
    Knoppixをベースとした多数のフォロアーを生み、現在に至っている。
    また単なる1CD化に留まらず多数の試験的試みが導入されており、
    圧縮技術、仮想エミュレーション、USB運用、クラスタリング、unionfs等
    多数の最新技術が投入されているのも大きな特徴。
    またKDEをベースとして統一されたデスクトップ環境が
    圧縮技術によりOpenOfficeを含めたOffice、ネット、ゲーム等
    多数盛り込まれており1CD、1DVD単位で完結したLinux環境を構築している為、
    テストでも通常利用でもLinux環境を十分運用できる構成になっている。
    勿論HDDにインストールも可能で、親切なGUIインストーラーが付随している。
    最新技術、Linuxを体験するには最適なディストリと言える。

    4.0以降のバージョンにて圧縮技術が導入されて以来、
    アプリを常にメモリ開放する必要が出てしまった事と同時に
    KDE、OpenOffice等の最新重量級アプリを投入した上
    CD、DVDからOS全体のデータを常にやり取りしなくてはならない仕様により、
    非常にハードウェアに負荷が掛かる構成になってしまった。
    ディストリビューションとしては最も重く負荷の掛かる構成であるのは否めない。
    その為、初めてLinuxを使うユーザーにLinuxは非常に重く使いにくいという印象を与えてしまった。
    また、Debianのテスト、開発版のパッケージを採用している上、
    アップデート出来ない1CDの構成では不安定な一面があるのも事実です。
    とは言え現在はDreamLinuxやDSLと言った軽量型、派生型が多数出ていて、
    スペックや目的に応じてディストリを個人で選択出来るので、
    この様な悪い印象は改善されつつあります。
    リカバリ、テスト、デモンストレーションやネット端末等の利用には最適で、
    全世界のPC上で自分の好む環境を1枚で実現できる長所は他に無い物があります。
    是非一度試してみる価値はあると思います。


    総評
    難易度  ★
    お勧め度 ★★★★★

    Distrowatch批評

    長所:優れたハードウェア自動検出、ハードディスクにインストールしなくても
       直接CDから起動出来る所。
    短所:最近のリリースには幾つかバグが含まれる。
       異なったデスクトップ環境、ソフトの洗練さとメニューの不統一
       DVDから直接起動させた場合、スピードが落ちる。
    パッケージ:DEB
    フリー版:あり


    ●Damn Small Linuxについて

    Damn Small Linux(DSL)はDebian、Knoppixをベースとした1CDLinuxです。
    DSLは当初50MBのbusiness card CD-Rに入り持ち運べる軽量Linuxとして
    Knoppixから派生して出来たディストリビューションとして誕生したが、
    その後ディスクトップ環境、アプリ選別、各種軽量化を確立し、
    急速に進化を遂げ、現在軽量Linuxを求めるユーザーに多大な支持を得る様になった。
    現在ではライブCDは勿論、最軽量のディストリビューションとして代表的な存在であり、
    その軽さと完成度は他の追随を許さない程の性能を誇る様になった。



    総評
    難易度  ★★
    お勧め度 ★★★★★

    ●Puppy Linuxについて
    2003年にオーストラリアのBarry Kauler氏にて公開された1CD軽量Linux。
    Ver3まではSlackwareベースとして開発されていたが、小型軽量化を目的として
    Ver3.01より独自カスタマイズされ、一部バイナリ互換性を失っている。
    ただ軽いだけではなくカスタマイズされて使いやすいGUIを持ち、
    GnomericやAbiwordなどのOfficeソフトも兼ね備えた
    幅広い運用性を持つのも特徴。
    その革新的な設計は世界中に多数のユーザーを持つ。


    総評
    難易度  ★
    お勧め度 ★★★★★

    ●Demo Linuxについて


    ●Berry Linuxについて

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    1FDブート系

    ●Moxquito Linuxについて


    ●Very Tiny Linux 64bit


    http://www.mztn.org/rvtl/rvtl1fd64.html


    ●Tomsrtbt Linux


    http://www.toms.net/rb/


    ●floppyfw


    http://www.zelow.no/floppyfw/

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    ●その他、比較項目

    ○リリース周期・サポート期間まとめ(2chより転載)
    Fedora - 半年ごと, 13ヶ月
    Mandriva - 半年ごと, 18ヶ月
    Ubuntu - 半年ごと, 18ヶ月
    openSUSE - 8ヶ月ごと, 2年
    Debian - 2年ごと, 3年
    Vine - 2年程度ごと, 3年程度
    Ubuntu LTS - 2年ごと, 3年/5年
    CentOS - 2年程度ごと, 3年/7年

    ディストリビューションリンク集

    ●Distrowatch
    http://distrowatch.com/


    ●List of Linux distributions(Wikipedia)
    http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Linux_distributions


    ●Linux and Open Source Blog
    http://linux.wordpress.com/


    ●Tuxdistro
    http://www.tuxdistro.com/


    ●DistroFreak
    http://distrofreak.seesaa.net/


    ●ライブCDの部屋
    http://2.csx.jp/livecdroom/

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    鋭意作成中!!!

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